事故はいつでも、
誰にでも起こりうる

農作業には機械作業や高所作業、炎天下での作業など、多くの危険が伴います。

「長年やっているから大丈夫」
「自分は慣れているから大丈夫」

そう思っていても、事故は一瞬で起こります。

農作業死亡事故は毎年300人前後発生しており、
農業は他産業と比べても事故リスクの高い産業です。
事故はベテラン・初心者を問わず、誰にでも起こる可能性があります。

10万人あたり死亡者数

農業は事故リスクの高い産業です。 農業従事者10万人当たりの死亡者数は14.8人となっており、全産業平均(1.1人)を大きく上回り、13倍を超える水準となっています。

年間の農作業事故死亡者数

農作業死亡事故は毎年発生しています。 農作業死亡事故は依然として高い水準で発生しており、令和6年には287人が農作業中の事故により亡くなっています。
大切な命と経営を守るためにも、改めて安全対策の重要性が高まっています。

事故原因の内訳

農作業死亡事故の約7割は農業機械が原因です。 死亡事故の多くは、農業機械に関係しています。
また、近年は猛暑の影響もあり、熱中症による重傷事故も増加しています。

死亡事故、重大事故の実態

農作業事故は、今も毎年多くの命を奪っています。

農作業中の死亡事故は、令和6年に287人発生し、前年より51人増加しました。
就業者10万人当たりの死亡者数は14.8人で、全産業平均の約13倍にあたります。
事故は一部の特別な作業だけでなく、トラクター、運搬車、コンバイン、熱中症、転落など、日常の作業の中で起きています。

死亡事故の内訳

死亡事故の半数以上は、トラクターや運搬車、コンバインなどの農業機械作業中に発生しています。
また、令和6年は熱中症による死亡事故が59人と大きく増加しており、機械事故対策に加えて、夏場の作業管理も重要です。

主な事故原因

農業機械事故では、機械の転落・転倒が82人と最も多く、機械事故全体の約5割を占めています。
特に乗用型トラクターでは、死亡事故の多くが転落・転倒によるものです。
また、熱中症によるものやほ場・道路からの転落も多く発生しています。

年齢別死亡事故

死亡事故は高齢者に多く、令和6年は65歳以上が全体の86.4%を占めています。
ただし、これは高齢者だけの問題ではありません。慣れた作業、急ぎの作業、一人作業、暑い日の作業などでは、年齢に関わらず事故のリスクが高まります。

急増する熱中症事故
〜暑さは農業経営の新たなリスクです〜

猛暑は農業現場の大きなリスクになっています。
全国的に熱中症による死亡が増加するなか、農業現場でも熱中症事故が急増しています。
特に7月・8月は農作業死亡事故が集中しており、死亡者数や救急搬送される方が急増しています。

実際に多い農作業死亡事故例

農作業事故は、特別な作業ではなく、日常の作業の中で発生しています。

1 トラクターの転落・転倒

畦畔や傾斜地、農道から転落し、機体の下敷きになる事故です。
農作業死亡事故で最も多い事故の一つです。

2 コンバイン・農機による転落・接触

狭い道や草で覆われた路肩で転落したり、後進時に補助作業者をひいてしまう事故があります。
また、コンバインや作業機の点検・清掃中に、手や衣服が巻き込まれる事故が発生しています。

3 農用運搬車の転倒・挟まれ

坂道や農道でバランスを崩して転倒したり、路肩から転落して機体の下敷きになる事故です。後進時に支柱などに挟まれる事故もあります。

4 熱中症

真夏の屋外作業やハウス内作業で発生します。近年急増している事故です。
特に7月・8月は死亡事故が多く、暑さに慣れた人でも危険です。

事故はこんな場面で発生しています

「場所」「状況」「人の状態」の3つの視点において、注意が必要です。

【場所】
事故が起きやすい場所
① 畦畔・傾斜地・路肩付近

トラクターや運搬車が転落・転倒しやすい場所です。
わずかな操作ミスや路肩の崩れが重大事故につながります。

② 農道・狭い進入路

路肩の崩れや幅員不足により、機械が転落する事故が発生しています。

③ ハウス内・炎天下のほ場

高温多湿環境では熱中症の危険が高まります。

【状況】
事故が起きやすい作業場面
① 機械の後進・旋回時

コンバインや運搬車の周囲に人がいることに気づかず、接触・巻き込み事故が発生しています。

② 機械の点検・清掃時

エンジン停止や安全確認が不十分な状態で作業し、巻き込まれる事故が発生しています。

③ 繁忙期や長時間作業

疲労や焦りによる確認不足が、転倒・接触・機械事故の原因になります。

【人の状態】
事故につながりやすい心理・行動
① 一人での作業

事故が起きても発見や救助が遅れやすく、重症化につながります。

② 慣れた作業・いつもの場所

「いつもやっているから大丈夫」という油断が事故につながります。
ベテラン農業者の事故も少なくありません。

③ 暑さや疲労を感じているとき

判断力や集中力が低下し、転倒や機械事故、熱中症のリスクが高まります。

誰にでも起こり得る。
だから、安全対策と備えを、
今日から。

「自分は大丈夫」「毎年やっている作業だから大丈夫。」
――そう思いがちな作業の中で、重大事故は起きています。

事故を防ぐ安全対策と、万が一に備える労災保険。
大切な人と経営を守るために、できることから始めましょう。